看護師とうつ病。『夜勤軽減や免除』の条件とは?

看護師のうつ病

みなさんこんにちは。看マジョ編集部のフクヤマ ミホです。
この記事では、看護師さんとうつ病についてお話しします。

みなさんは、多くの看護師がうつ病を経験しているのをご存知でしょうか。

一般的に、女性の方が男性の2倍もうつ病になりやすいと言われており、看護師の約9割が女性であることから経験者が多くなっているのかもしれません。

しかし要因は決してそれだけではなく、看護師は真面目で責任感が強い人が多い、夜勤・交代勤務で規則正しい生活が送れない、仕事の責任が重く精神的ストレスが大きいなど、看護師特有の要因も、うつ病を経験する看護師が後を絶たない原因だと思われます。

うつ病は、早期に気づいて適切な治療をすれば、重症化することはなく、仕事も日常生活も送ることができます。

しかし、気づくのが遅れてしまい症状が進行すると、治療に“数年”という時間を要して仕事を辞めざるを得なかったり、寝る、食べるといった日常生活が遅れなくなったりという事態にまで発展してしまいます。
そうなる前に、早く気づいて適切な対処をすることが大切ですね。

今日は「看護師とうつ病」というテーマで、看護師のみなさんに生じやすいうつ病の初期症状や、夜勤交代制勤務を軽減・免除できる看護協会マニュアルなどについてお伝えします!

うつ病とは

うつ病とは、脳内のエネルギーが欠乏した状態で、憂うつな気分が続き、何をするにも意欲が低下したり、集中力が低下して仕事のミスが増える、不安や焦りを感じるといった「こころ」の症状が現れます。

また、頭痛、不眠、息苦しさなど様々な「からだ」の症状を伴うことも少なくありません。
健康な人でも、様々なストレスにより一時的にこのような状態に陥ることはよく見られますが、通常は治療しなくても自然に軽快します。
これらの症状が「ほとんど一日中、ほとんど毎日の」「すべて、またはほとんどすべての活動における」「同じ2週間の間に存在」という状態になっている場合、「うつ病」と診断される可能性が高くなります。

うつ病は人間関係に関するストレスや、環境の変化からくるストレスがきっかけになると言われ、仕事や学校などの社会生活だけでなく、食事や睡眠といった日常生活にも支障がでます。

うつ病の患者数

うつ病になる人は年々増えており、現在、うつ病の治療を受けている人は全国でおよそ100万人、治療を受けていない人を含めるとおよそ270万人に達するという推計調査もあります。
また、平成14年の厚生労働省の調査によれば、うつ病の有病率6.5%で、日本人の実に15人に1人が「うつ」を経験していることになります。
また、女性は男性の2倍で発症しています。

看護師がうつ病を発症しやすいきっかけ

うつ病で涙を流す女性

看護師の場合、以下のようなきっかけでうつ病を発症する人が多いようです。

  • 仕事で大きな失敗をした(投薬ミスなど、患者さんの命を脅かすような失敗)
  • 配置換えで担当科や病棟がかわった
    (ベテラン看護師でも担当科が変わると新人同様、一から出直しになる。)
  • 親しくなった思い入れのある患者さん、または小児患者さんの死
  • 夜勤や残業による過度の疲労
  • 苦手な同僚や先輩と一緒になるシフト勤務
  • 結婚、妊娠、出産

看護師によく見られるうつ病の症状

一般的なうつ病の症状は、抑うつ気分や興味や楽しさの喪失、自責感などがありますが、看護師によく見られる症状として、以下のようなものが挙げられます。

  • 仕事の能力やスピードが落ち、ミスが増える
  • 医師や先輩から指示されたことができない
  • 申し送りが手順良くできない
  • 清拭や入浴介助など、仕事中に突然涙が出てくる
  • 動悸、震え、息苦しさを感じて注射や採血ができなくなる
  • 夜勤明けで疲れているはずなのに眠れない又は、家に帰ると布団の中から起きれない

うつ病と夜勤・交代制勤務

夜空

看護師に限らず、夜勤・交代勤務のある不規則な生活は、脳内伝達物質のバランスを崩しうつ病を発症しやすくなると言われています。

実は、日本看護協会は『夜勤・交代制勤務に従事させるべきでない看護師』として1996年にこんなマニュアルを出しています。
以下に該当する人は、夜勤・交代制勤務の軽減や免除を申し入れてみてはいかがでしょうか。

夜勤・交代制勤務の『明確な禁忌事項』

・冠状動脈の疾患、とくに不安定狭心症あるいは心筋梗塞の既往歴がある
・定期的な投薬を必要とする喘息、特にステロイド依存型喘息である
・過敏性腸炎 ―症状が重篤な場合
慢性うつ病、あるいは薬物治療を要する他の精神疾患
 など

夜勤・交代制勤務の『相対的な禁忌事項』

<健康上の問題>

・中等度喘息
うつ病の既往歴がある
・不眠症
 など

<個人の性格的および社会生活上の要因>

・40 歳以上である
・家族に対して過度に責任を負っている
・通勤時間が非常に長い
 など

※出典元:シフトワーク・マニュアル(ナーシング・マネジメント・ブックス (5))1996年 出版社: 日本看護協会出版会

うつ病を予防するために生活の中で気をつけること

・自分の性格や考え方の傾向を自覚しておく。
 性格を変えることは簡単ではありませんが、ネガティブ思考、自責傾向など、自分の思考の傾向を知っていれば、コントロールしやすくなります。

・優先順位をつけて、できることから始めましょう。
 「自分で全部やる」「あれとこれも終わらせる」など完璧主義はやめましょう。

・休息をしっかり取りましょう。
 夜勤の前後は2~3時間の仮眠をとるようにしましょう。(寝すぎは逆効果です)

・栄養バランスの良い食事を取りましょう。
 甘い物やジャンクフードの食べ過ぎに注意しましょう。

・自分なりのリラックス方法をみつけましょう。
 適度な運動、音楽を聴く、気の合う仲間との食事など、自分にあった方法を見つけましょう。

・うつ病について正しい知識を持ちましょう。
 何より大事なのは、信頼できる主治医をもつことです。

・ストレスや気になる症状などを少しでも感じたら、信頼できる医師に相談しましょう。
 自分ひとりで何とかしようと思わないことが大切です

さいごに

うつ病は、悲しいことやつらい出来事だけでなく、昇進や結婚など周囲の人から見たら喜ばしいと思われることでも、本人にとってはプレッシャーとなり、うつ病を発症する要因になることもあります。

最近、あなたの周囲に「表情が暗い、涙もろい、落ち着かない、元気がない」など、様子がおかしい仲間はいませんか?

もしかしたら、うつ病の初期症状かもしれません。
ぜひ、「大丈夫?」と声をかけてあげてください。

看護師は身体的にも精神的にも過酷な仕事ですから、ちょっとしたきっかけでうつ病を発症してしまうことがあります。
なかなか自分から言い出せないことが多いので、周囲にアンテナを張り、仕事を共にする看護師同士でお互いに気にかけ合うようにしていきたいですね。

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