看護師の仕事とは?患者さんとの出会いと別れから考えてみた

たくさんの人々

看護師は日々、いろいろな患者さんとの出会いと別れを繰り返します。
患者さんとの出会いは、看護師にとって様々な意味で肥やしになるだけでなく、自分自身が癒されたり、感動する機会を与えられます。
本当に患者さんは千差万別。
自分自身が感じる常識とはかけ離れていることもあります。
それだから、感動したり、失敗したり、嬉しいことがあったり、様々な感情の経験ができるんですね。
そしてそれが看護師の魅力なのかもしれません。

今日は、そんな患者さんとの出会いと別れに焦点を当て、看護師の仕事について考えてみましょう。

看護師と患者さんの出会い編

看護師となると数えきれない程の患者さんとの出会いがあります。

いつもにこにこした患者さん、仏頂面の患者さん、神経質な患者さん、さっぱりした患者さん、短気な患者さん、不安の強い患者さん、忘れっぽい患者さん、ぼーっとしている患者さん。
これら沢山の患者さんとの出会いが看護師となり、用意されています。

高齢者が好きな看護師さんもいますし、子供が好きな看護師さんもいるでしょう。
患者さんと接するのが苦手な看護師さんもいるでしょう。

しかし、大丈夫です。患者さんと接するのが苦手な人でも、何人も接していればそのうち好きな患者さんと出会います。
ことらがホッとする自然体でいられる患者さん。
病院では、病気を治しますが、それだけではなく退院して安定した生活が送るために、医師や理学療法士、作業療法士などの他職種の方と連携します。
退院した後の患者さんは、バランスの取れた食事をとり、お薬の管理をしっかりやってもらう必要があります。

このため看護師は優しいだけではいけないのです。
優しく患者さんの訴えを聞くばかりでなく、患者さんの健康維持のための支援をしていきます。

患者さんの中にはお薬飲むのも嫌がる患者さんもいますし、飲み忘れる患者さんも多いのです。
けれど、病院では、看護師が一緒になって管理するため声をかけて確認しますし飲み忘れたりは殆どありません。
しかし、家に帰ると患者さん本人がしっかり管理してもらわなければなりません。

看護師と患者さんの別れ編

退院する男性

患者さんは、元気になると退院です。
毎日、思いを込めてケアをして、内服管理が困難な患者さんには教育して独り立ちのお手伝いをします。
退院の時、患者さんが手を振る姿をみて、
「もう帰ってきちゃだめだよ」というのです。
そんな門出の日は肩の荷が下りたような、無事退院の日を迎えたことがうれしいようなそんな気持ちが気持ちがするのです。

そして、中には退院が難しい患者さんもいます。
高齢者の肺炎は高齢者の死亡の要因一位であなどれません、命を脅かすこともあります。
最近は延命治療を望まない患者さんが大半ですから無理な治療はしません。
看護師は命尽きる時をしっかり見届けます。
そんな時、元気だった頃の思い出がこみ上げてきます。

ケアをするたびに、吉原の話をしていた患者さん。
「あなたはなぜ私にこんなに優しくしてくれるのですか?」と話す認知症の患者さん。
「80歳までは生きたい」と言っていた患者さん。
車いすで、一緒にクリスマスのイルミネーション見に行った患者さん。

大好きな患者さんたちの「死」を見届ける事は辛いけど、看護師の大切な役目なのです。

10年先も看護師の心に残る患者さんたち

手を振るおじいさん

看護師をしていくと、色々な患者さんに出会います。

例えばパーキンソンの患者さんは「仮面様願望」といって感情表現の欠落が特徴の1つであると教科書的には書かれており、実際に無表情のため感情が読みにくく、何を考え感じているかわかりづらいです。
しかし、日々の勤務の中で、話し方やしぐさからちょっとした変化を理解できるようになると、パーキンソン病の患者さんは実はとっても感情豊かなのが分かります。

看護師は患者さんのケア介助以外に患者さんの話をじっくり聞いたりすることで不安を軽減させたり、患者さんにとっては癒しの効果があります。
同じように、患者さんの自然体の表情や穏やかな雰囲気に、看護師側が癒されることもあるのです。
夜勤が大変で体が重く疲れても、なんとなく、その患者さんの前にいくと疲れが取れる気がするのです。
きっと看護師側も患者さんの優しい気持ちに触れて、疲れが癒されるのだと思うのです。

上に挙げたパーキンソン病の患者さんにしても患者さんの内面を「感じる」ことをしてみると、様々な思いが垣間見れるのです。

心に残る患者さんの思い出はどの看護師にもあるもので、こんな話を聞いたことがあります。

寝たきりのAさんのお話です。
入院中のAさんは24時間付き添いをしている妻がいました。
Aさんは病気のため気管カニューレをいれていましたから、意識や認知は明瞭でしたが発語はありません。妻とは文字盤を使い会話していました。
しかし、文字を書く事すらも難しく、専ら視線や相槌でコミュニケーションをとっていました。
ある日曜日の午後、看護師は妻と談話していました。
妻に対し、結婚して何年目なのか何気に質問したそうです。妻は40年になると答えたそうです。
夫が心配という理由で入院中も24時間付き添いしながら介護していた妻に対して、ねぎらいの意味も込めて、夫婦として離婚せず、40年間付添えた秘訣を聞いたそうです。
妻の方から若い頃はよく夫婦喧嘩をしたんだと思い出話をしたそうです。
Aさんは一方的に大声をあげて怒ったときも、子供の手前、夫婦喧嘩をしている姿を見せてはいけないと思い、妻はグッと悔しさをこらえ畑へいって大声をあげて泣いたそうです。

淡々と話す妻の傍では、黙ってその話を聞いていたAさんがいたそうで、Aさんが急に右腕を動かし始め、文字盤を指さしたそうです。
Aさんはすでに文字を書いたりすることも殆ど無くなっていたので、文字を書きたがったAさんを見て妻は驚いたそうです。
そして、Aさんが書いた言葉は、

「40年間、ありがとう。なにもやれなかった」

文字盤にはそんな言葉が記されていたそうです。
妻は、Aさんの突然の感謝の言葉に、泣き出しました。

涙をながすおばあさん

40年間生きてきた中で、ありがとうって言われたことが無かったそうです。
その場にいた看護師もまたAさんがこれまでにない力を振り絞って、文字を書いたこと、そしてその内容に感動し、その妻の嬉しそうな顔、Aさんの涙をみて感動したそうです。

3人で涙を流し、胸いっぱいに感動を共有した時間だったといいます。

実は、この看護師は、看護師の仕事に向いていない、看護師の魅力が分からないと考え、辞めようと考えていた時期でした。
しかし、この時の感動を体験し、もう少し看護師を続けようと思ったそうです。

看護師と患者さん。

相互の関係性は、看護師から患者さんへ身体的、精神的なケアをするというベクトルの方向の印象がありますが、実は看護師もまた喜びや癒しや感動を患者さんから与えられたりしているのです。

看護師と患者さんについてお伝えしました。

いかがでしたでしょうか?

患者さんとの出会いを通し、看護師は多くのことを経験し少しずつ成長していきます。
そしてそれは決して仕事面の話だけではありません。
毎日、感動したり、嬉しく思ったり、失敗したり、癒されたり。
精神的にも大きく変化していくのです。

そんな多くの感情を経験ができることこそが、看護師という仕事の魅力なのではないでしょうか。

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